この投資法は、まず、「ボーナス(一時金・思わず獲得した金)で得た金くらい吹っ飛んでもいいや、いってまえ!」という割り切りから始まります。この割り切りができない場合は、この投資法はできませんのでご注意ください。
ただし、ボーナスで貰った金をギャンブルにつぎ込むよりは期待値は高いと思われます(期待値の定量化はできないですが、感覚的に)
この割り切りでは一番変動が大きいイギリスポンドに突っ込みます。ここでは、吹っ飛んでもいいやの割り切り額を仮に50万円として計算します。もし、その割り切り額が25万円だったら半分に、100万円だったら2倍にして計算してください。
それではイギリスポンドの2000年頃からの月足を見てみましょう。
変動幅が他の通貨ペアに比べて大きいのが分かると思います。長期的にみると、2007年頃は250ポンド/円をつけていますが、今は140ポンド/円前後なので、値幅は110ポンド/円ありますね。2017年以降でもだいたい125~150ポンド/円の最大25ポンド/円の上下の値動きがあります。
ここで、イギリスポンドの週足を見てみましょう。下図はわかりづらいのですが、1目盛り35日です。
どうでしょう。人によってボーナスを得る時期は異なると思いますが、どの時期においても、おおよそ1メモリ35日後に5~10ポンド/円程度の値動きがある可能性が高い事がみてとれます。したがって、ロスカット率の設定次第ということにはなるのですが、約1カ月後に約50万円のボーナスを失う覚悟で50,000の通貨単位の建玉を持ちます。そうすると、仮に10ポンドの値動きが自分が購入した売り買いの方向と同じ方向に動いた場合は、1カ月後に、儲けが50万円となります。
ここまで、何も考えずに資金を投入するとイチかバチかのギャンブルになってしまうのですが、もう少し勝率を高める方法を考えます。1992年からのイギリスポンドの週足をみてみましょう。
1992年は私が使っている証券会社のチャートで表示される最古の情報でした。出来る限り遡って、自分が投資しようとしている時期の各種パターンをみていきます。仮に、12月中に一時金が手に入り、年明けに「その一時金が最悪なくなってもいいや」の決心がつき2月1日にポンドへ全投入することを決めたとしましょう。
そこで、下に示すような分析表を作ります(あくまでも例なので参考に。数字も割と変動幅がありそうな2月初旬頃と3月初旬頃の週でラフにピックアップしていますのでそのまま使わないでください)。分析表から何を読み取ってどう判断するかは自分次第ということになるのですが、要は分析することで、割り切った事の理由づけを自分なりにして、結果がどうなろうが納得して受け入れるということです。私の場合、2021年2月初に買いで入るか売りで入るか、分析表を作った後に決めてみようと思ったのですが、正直微妙な分析結果だったので決めるのをやめました(どちらかと言えば下落●かなぁ)。
このように分析結果によって踏ん切りがつかない場合「やっぱ辞めた」とか「時期変えよう」というマインドチェンジも有かと思います。
[数字の単位:円/ポンド]
年 | 2月初頃から3月初頃まで上昇なら〇、下落なら● | 2月初頃 週始値or終値 |
3月初頃 週始値 or終値 |
変動額 | ←の絶対値 |
1992 | 〇 | 225.12 | 225.68 | 0.56 | 0.56 |
1993 | ● | 183.94 | 170.08 | -13.86 | 13.86 |
1994 | ● | 164.41 | 157.22 | -7.19 | 7.19 |
1995 | ● | 157.74 | 153.47 | -4.27 | 4.27 |
1996 | 〇 | 160.45 | 160.91 | 0.46 | 0.46 |
1997 | 〇 | 193.9 | 196.05 | 2.15 | 2.15 |
1998 | 〇 | 206.5 | 207.01 | 0.51 | 0.51 |
1999 | 〇 | 184.43 | 198.5 | 14.07 | 14.07 |
2000 | 〇 | 170.63 | 176.06 | 5.43 | 5.43 |
2001 | 〇 | 171.58 | 174.74 | 3.16 | 3.16 |
2002 | ● | 188.45 | 183.07 | -5.38 | 5.38 |
2003 | ● | 197.5 | 185.75 | -11.75 | 11.75 |
2004 | 〇 | 192.8 | 203.87 | 11.07 | 11.07 |
2005 | 〇 | 194.94 | 201.98 | 7.04 | 7.04 |
2006 | ● | 209.71 | 204.34 | -5.37 | 5.37 |
2007 | ● | 238.15 | 226.99 | -11.16 | 11.16 |
2008 | ● | 211.78 | 206.79 | -4.99 | 4.99 |
2009 | 〇 | 130.15 | 139.65 | 9.5 | 9.5 |
2010 | ● | 143.28 | 134.62 | -8.66 | 8.66 |
2011 | ● | 132.3 | 131.68 | -0.62 | 0.62 |
2012 | 〇 | 120.69 | 129.44 | 8.75 | 8.75 |
2013 | ● | 145.61 | 140.59 | -5.02 | 5.02 |
2014 | 〇 | 167.45 | 170.45 | 3 | 3 |
2015 | 〇 | 176.45 | 184.54 | 8.09 | 8.09 |
2016 | ● | 172.89 | 157.86 | -15.03 | 15.03 |
2017 | ● | 144.3 | 139.86 | -4.44 | 4.44 |
2018 | ● | 155.49 | 145.89 | -9.6 | 9.6 |
2019 | 〇 | 143.18 | 147.88 | 4.7 | 4.7 |
2020 | ● | 143.12 | 137.17 | -5.95 | 5.95 |
合計 | 191.78 | ||||
直近29年間 | 〇 | 14 | 回 | 平均変動額 | 6.61 |
● | 15 | 回 | 最大変動額 | 15.03 | |
最小変動額 | 0.46 | ||||
直近10年間 | 〇 | 4 | 回 | ||
● | 6 | 回 | |||
直近5年間 | 〇 | 1 | 回 | ||
● | 4 | 回 | |||
最大連続〇 | 6 | 回 | |||
最大連続● | 3 | 回 | |||
連続可能性 | 53.57 | % | |||
〇●● | 5 | 回 | |||
〇●〇 | 1 | 回 |